SEOの内製化(インハウス化)とは?
自社保有サイトへ施すSEOを社内で実施することを言います。
全施策を社内で実施することを「完全内製」、一部施策を外注することを「部分内製」と呼ぶこともあります。
今後のデジタルマーケティング、SEOを考えると内製化(インハウス化)を進めることが勝ち続ける上での条件になるものと弊社では考えています。
本ページでは、内製化に関する情報と、弊社提供の「SEO内製化支援サービス」をご紹介します。
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SEOの内製化の進め方
ここでは、「社内にマーケターがいない」ケースと、「マーケターは在籍するがSEOの専門スキルは保有していない」ケースを前提に話を進めます。
1.自社(または事業)におけるSEO戦略を定める
SEOの内製化を検討した目的は、ビジネスを成長させるためかと思います。
この「ビジネス成長」に対し、SEO(正確にはSearchのOrganicチャネル)が担うべき役割や目的を考え、選ぶべき戦略をクリアにします。
- マーケティング戦略を描ける人材が社内にいる場合には、該当人物を中心に進めます。
- 社内人材での対応が難しい場合には、戦略策定が可能な人材を採用する、または外部専門家に依頼します。
2.戦略に沿い、選択し得る戦術範囲を決定する
SEOと一言にいっても、業務範囲は多岐にわたります。
大枠としては、下記の3点です。
1)サイト設計、内部最適化
大規模なサイトを運営する(新設する)場合には、テクニカルな要素に関する施策を考え、実行する必要があります。
2)被リンク、言及の獲得
競合度合いの高い業界では、中長期的に自然リンクの獲得やブランドに対する言及の獲得を進める必要があります。
3)コンテンツの制作
潜在顧客へのリーチを必要とする場合には特に、上位表示を考慮したコンテンツ制作が必要となります。
他にも、UI設計(EFO、CVR・A/Bテスト)のような周辺業務が必要となりますが、社内組織の立ち上げ後のステップで検討するケースが多いです。
3.効果検証環境の整備
メジャーな指標としては、検索順位やトラフィック等がありますが、それらに限定せず事業KGIに沿った数値の取得や仮説検証にあった指標の確認環境を整備します。
4.業務に必要なスキルの習得と実行
ここまで紹介してきた業務を実行する上で必要となるSEOスキルの習得をします。
習得者は、社内での人事異動者による場合と新規採用があるかと思います。
書籍、セミナー、研修等が初期インプットの中心になります。
インプットをもとに、実サイトに合わせた施策を実施します。
施策の評価(良い施策であるかの評価や優先順位を決める等)も忘れずに実施しましょう。
5.施策結果の振り返り
前項で実施した施策の効果を検証します。
SEOの特性上、効果検証が難しい場合や複数の施策を同時に実施したため検証そのものが実施できない場合もあるでしょう。
ここでの課題に応じて、以後の施策実行順序や検証に必要な期間を振り返ります。
内製化を進める上でよくある社内事情
SEO組織立ち上げ時によくある課題を抑えておきましょう。
時間軸への理解が得られない
リスティング広告と同一視され、1~2週間で結果を求められるケースは多く見てきました。
構造化データを追加したり、CTRを改善する等の短期的な施策もないことはないですが、多くの施策は半年~一年の時間軸で進めるものであることを伝えていくことが大切です。
順位が揺れると緊急会議
「なんで順位が落ちたんだ!」と言われるケース。マイナーアップデートで日々順位が揺れ動く中、小規模な順位変動は日常です。
原因特定に時間をさくことなく、優先度の高い施策を粛々と進められる環境を整えましょう。
ビッグキーワード至上主義
「○○で1位が大事だ!」
とても気持ちは分かります。目的・手段が逆転するケースです。
業界のメインワードで上位表示することでプレゼンスを高めるべきフェーズと、内製組織の立ち上げ期での役割は多くの場合で一致しません。
立ち上げ期は、純粋に見込みリード(購買者数)のようなシンプルな指標への貢献を重視するのが良いでしょう。
偉い人が勝手に外部リンクを買ってきた
一番辛いケースかもしれません。
外注先にリンクを外してもらう旨の依頼、難しければ否認をしましょう。
検索のないキーワードでの上位表示を依頼される
こちらもちょこちょこ見かけるケースです。キーワードプランナーが全てではないですが、上位表示を達成した際に売上に繋がるのかは十分に検討しましょう。
検索がされ、サイトへ流入し、問い合わせにつながっていくという、シンプルな仕組みを繰り返し説明していきましょう。
パソコンの調子が悪いと内線がかかってくる
おっと、次はFAXも直してほしいな
実装優先順位は最下位
施策の見込み効果を考える、説明するのは難しいですがビジネスである以上、期待効果の説明ができるよう準備をしましょう。
(結果が良好なので)あと予算1億追加していいから、もっと伸ばしてよ
SEO担当と、エンジニアの二人三脚で着実にサイトを育てていくSEOは、使えるお金が増えたら伸びるものではないことも伝わりづらいポイントです。
・・・・ 私はコーポレートサイトにこんな事を書いていて良いのだろうか・・・
兎にも角にも、Organicチャネルの成長には経営者や部門責任者の理解が重要です。
十分な準備、施策の実装、効果計測を見守る考えのもと、SEOを進められると良いでしょう。
内製化することでのメリット・デメリット
SEOを内製化することでのメリット、デメリットを整理しましょう。
メリット
- 市場や事業へ深い理解のある人材が対応にあたれる
- スキルが蓄積し、横展開しやすい
- コストが下がる
- スピードが上がる
- 他チャネルとの複合施策がうちやすい
デメリット
- 緩やかにスキルが陳腐化していく
- 異なる業界(自社とは関係のない業界)の動向を掴めない
- 専門性の高い人材を確保することが難しい
内製化デメリットへの対処
- 会社として学び続ける、または適した環境の提供があるでしょう。そもそもに立ち返ると、継続的なキャッチアップが得意な人材をアサインすることが大切です。
- 他業界との定期的な連携機会を作ることも良いでしょう。
- スポットで外部専門家を招き、アップデートを行う場合は多いです。
- SEOスキルを持つ人材の採用が難しいこと、優秀なSEO人材が流出してしまう問題への明確な解決策は持っていません。まずはスキルを正しく把握し、評価することから進めるの良いでしょう。
SEO内製化支援サービスの紹介
ここでは弊社サービスのご紹介をさせてください。
ご協力可能な範囲
- 採用面接支援(SEOスキルの見極め)
- SEO戦略の策定
- 効果計測環境の構築(事業KGIにそったKPI分解含む)
- 育成(研修・フィードバック)
- 評価制度の設計
- (必要により)高難度な施策の代行
※実装機会の少ない難易度の高い施策で、教育を施すよりも代行することが優位である場合 - (必要により)スキルのアップデート
※nextprevやnofollowに関する変更、MFIのようなアップデート時まで頻度や関与度をご相談いただけます。
期間
3ヶ月~12ヶ月
対応が必要な範囲に応じて期間は前後します。
戦略策定フェーズから、複数名が一定自走できるまでの育成となる場合には1カ年超を目安にお考えください。
料金
30万円/月
※多く時間を要す点が、戦略策定・採用・アウトプットへのフィードバックです。これら難易度や量に応じて料金は前後します。
お問い合わせ
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御社で考えるSEOに取り組む理由、目指したい姿などお聞かせください。
役員の方、事業責任者の方からのご相談が中心のため、SEO専門用語を使わないご説明を心がけています。